患者さんは『つらい症状をとりたい。日常生活を少しでも快適に過ごしたい』と医療機関を受診なさいます。
いわゆる西洋医学では各種検査を行い診断の上、病状にあった治療を行います。
そして症状の軽減、検査結果の正常化をもって完治したものとします。
しかし手術により問題部分を取り除いても、あるいは薬等で検査値が正常化しても『体のつらさがとれない、もとの生活に戻ることができない』と訴える方もいらっしゃいます。
こうした【不定愁訴】とも呼ばれる症状をお持ちの方、あるいは【高齢のため】に、【体質が合わないため】に思うように治療を受けることができない方には、漢方治療が役立つ事があります。
泌尿器科領域では『尿中の細菌が無いにもかかわらず、膀胱の刺激症状がとれない慢性膀胱炎や前立腺炎の方』・『体のむくみや尿タンパクが続く腎疾患の一部の方』などで有効な場合があります。
現代医療における漢方治療は、西洋医学的な診断法や治療法を相補うことにより、さらにその価値を増すものと考えます。
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